私たち豊中市介護保険事業者連絡会では、平日の夕方や休日などの介護施設の空き時間を地域に有効活用してもらおうという『カイゴとチイキ』プロジェクトを進めています。
介護保険事業者をはじめ、民間事業者や市民団体、地域で活動している人たちに介護施設の空きスペースを貸し出して、高齢者向けイベントや地域交流イベントを開いてもらうといった取り組みです。
そこで今回は『笑いと健康』をテーマに、介護施設で行う落語イベントの事例を紹介します。
笑う門には福来る!ストレスを軽減し、免疫力を高める
「笑うことは健康に良い」という話を耳にしたことがある人は多いでしょう。実際に2017年に大阪国際がんセンターが行った研究によると、2週間に一度落語や漫才などを鑑賞して笑うことでナチュラルキラー細胞(免疫細胞の一種)が活性化され、免疫力がアップすることが示唆されました。また、笑うことでセロトニンやオキシトシンなどの「幸せホルモン」と呼ばれる脳内物質が分泌され、ストレスホルモンが抑えられるとも言われています。つまり、笑うことは免疫力アップといった体の健康だけでなく、ストレス抑制といった心の健康にもつながるのです。
参考:大阪国際がんセンター「がん患者における免疫状態に与える「笑い」の影響」
全国各地のユニークな落語イベントを紹介
先述の研究にもありましたが「落語」や「漫才」の鑑賞は自然と笑いが生まれる催しであり、高齢者の趣味としても人気があります。実際に全国各地ではさまざまな落語イベントが開催されています。全国各地のユニークな事例を一部紹介します。
- 落語研究部の学生が高齢者施設に出張漫談
高齢者総合福祉施設で毎月開催している地域サロンの一環として落語イベントを開催。地域の大学に通う落語研究部のメンバーがトークを繰り広げ、地域住民と和気あいあいとした時間を過ごした。
*参照:社会福祉法人嘉祥会ぬくもりの園|地域サロン~落語で初笑い
- ボランティアの落語会がデイサービスを訪問
デイサービスに通う利用者向けにボランティアの落語会が出張イベント。介護サービス拠点としてだけでなく、地域のさまざまな活動者との交流の場にもなっている。
*参照:社会福祉法人愛の泉|落語講演会
- 異色落語家によるオンライン落語!?
大学院の古代日本文学修士を持つ異色落語家が東京から山口県のデイサービス事業所に向けてオンライン落語を開催。古事記を面白おかしく語る神話を織り交ぜた落語で全国各地に笑いを届けている。
*参照:合同会社介護経営サポート協議会|オンライン落語
- 在宅介護に励む家族にも「笑い」を届けたい
地域貢献の一環として開催された「介護×笑い」の会。在宅介護に励む家族の方々にとっても笑顔になれる時間を提供したいとの想いで地域住民も招待。
*参照:社会福祉法人福祥福祉会|【CCRC豊泉家 芦屋山手】「介護×笑い」の会を開催しました
笑いで心も体もリフレッシュ!施設のイメージアップにも
実際の事例からもわかるように、落語は高齢者や地域住民の心と体を笑いで癒してくれる効果が期待できます。また、落語イベントなどを介護施設で実施することで地域交流の拠点となり、地域住民が介護施設へ親近感や楽しいイメージを持つことにもつながります。今回の記事を参考に、身近な介護施設で落語イベントを開催してみてはいかがでしょうか?
私たち豊中市介護保険事業者連絡会では、「地域の人たちともっとつながりたい!」と思っている介護施設の方と「介護施設を使って活動をしてみたい!」と思っている地域の方をつなぐプロジェクトを進めていますので、介護施設の活用に興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
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