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2025.11.04

地域とつながる、もうひとつの方法

〜イベントとボランティアで築く“認知される事業所”〜

週末の午後、地域の公園で開催されたにぎやかなイベント会場。介護福祉の専門職が、子どもたちと一緒にスタンプラリーを運営したり、高齢者向けの健康測定ブースを開いていたり。スタッフと住民の笑顔が交わるその場には、“告知”や“宣伝”といった空気はなく、ただ「いっしょに楽しむ」場が広がっていました。

たとえば、豊中市内で開催されている「いきてゆくフェス」も、そうした“ひらかれた福祉の場”のひとつです。福祉事業所やボランティア団体、地域住民が協力して企画・運営を行い、子どもから高齢者まで、多様な人々が自然と集う仕組みがつくられています。ここに共通するのは、「まず楽しめること」が重視されている点です。


一方的な広報では、人は集まらない

介護施設や事業所が「もっと地域に知ってほしい」と願うのは当然のことです。しかし、「施設見学会」「サービス説明会」だけでは、地域の方の足はなかなか向きません。
理由のひとつは、“関係ない世界”と思われていること。もうひとつは、参加する側にとっての「楽しさ」や「発見」が感じにくいことです。

情報発信の場ではなく、“地域との交差点”としてのイベント設計が求められています。


互いに魅力を感じる仕掛けを

事業所側の「知ってほしい」と、地域側の「行ってみたい」の間には、温度差があります。
そのギャップを埋める工夫が、イベントやボランティア活動には不可欠です。

たとえば:

  • 🧒 子ども向け体験:スタンプラリー、車いすバスケ体験など
  • 🛍 地元グルメやマルシェ:地域店舗と共同でブース出展
  • 🧘‍♀️ 予防体操・健康講座:高齢者や親世代が関心を持ちやすいテーマ
  • 🤝 学生ボランティアとの協働:若い世代が福祉の世界に触れる入り口に

このような“誰にとっても楽しめる入口”を用意することで、参加者は「地域の中にある介護」を自然と受け止めることができます。


取り組みの具体例

地域との接点づくりには、日常の延長線上にあるようなイベントや取り組みが有効です。以下のような形で、他地域でも成果が報告されています。

  • 地域住民と共催する「介護予防教室」や「上映会」
     例:月2回のロコモ体操や、認知症啓発映画の上映会。身体のケアと情報提供がセットになっており、気軽に参加しやすい仕組みが好評です。
  • 「健康相談+地元マルシェ」などの複合イベント
     地元の商店街や農家と連携して、血圧測定・歩行チェックのあとに地元野菜の販売を行うなど、“福祉と暮らし”をつなぐ形でのコラボが実現しています。
  • 学生ボランティアの受け入れと連携強化
     看護・福祉系に限らず、大学生が夏休みや地域プロジェクトの一環でボランティアに参加し、施設の魅力ややりがいを“体感”しています。その結果、後に就職につながったという例も報告されています。

じわじわと、でも確かに広がる認知

こうした取り組みを継続することで、施設名や職員の顔が地域で“見覚えのあるもの”になっていきます。

  • 子どもが楽しんだ → 親の安心感につながる
  • 地元商店と共催 → 企業とのネットワークが生まれる
  • 学生ボランティアが後に入職 → キャリアの“横展開”にも発展

重要なのは、「参加してよかった」と思える体験が、信頼や記憶につながるという点です。単発ではなく、地域に根を張る継続性が力になります。


「来てもらう」より「一緒に楽しむ」発想へ

介護事業所が地域に開くとは、何かを“発信する”ことではなく、“一緒に過ごす場をつくる”こと。
その中で、事業所の役割や人となりが少しずつ伝わっていく。そんな関わり方が、今求められているのではないでしょうか。

地域イベントやボランティアは、認知度向上のための手段であると同時に、関係性を育てる場でもあります。
「誰にとっても魅力的な場づくり」を意識しながら、次の一歩を踏み出してみませんか。

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