職員間のコミュニケーション改善がもたらすサービス向上の秘訣

介護現場において、職員同士の意思疎通や情報共有はとても大切です。これらのコミュニケーションが不足すると円滑に業務を進めることが難しく、サービスの質に支障をきたしかねません。また、職員間のコミュニケーションがうまくいかないことがストレスの原因となり、働きにくさやモチベーション低下といった個人にもマイナスな影響を与えてしまうでしょう。
そこで今回は、職場内のコミュニケーションを改善し、業務効率を高めてサービスの質を高めたり、人間関係のストレスを減らして働きやすい環境を整えたりするためのアプローチ方法について紹介します。
介護現場における「職員間のコミュニケーション」の重要性
介護現場における業務はマニュアル通りに進めたら良いというものではなく、サービスの利用者や高齢者一人ひとりの状況に応じた臨機応変な対応が日々求められます。そのため、各職員が個人の判断で動くのではなく、職員間で報告・連絡・相談し合いながら、迅速かつ柔軟に対応していくことが大切です。
このようなコミュニケーションが十分でないと適切な対応ができなかったり、情報が錯綜して業務の重複や漏れが生じたりしてしまいます。結果として、サービスの質の低下や職員のストレス増加といった状況を招いてしまうのです。
職場のコミュニケーションを活性化するためには?
先述の通り、介護現場において職員同士の連携は欠かせません。ここでは、職員のコミュニケーションを活性化させるために役立つ4つのアプローチを紹介します。
定期的なミーティングの実施
定期的に業務の進捗状況や課題を共有する場を設けることで、各職員は日々の業務の中で生じた疑問点や不安点を解消し、その後の業務に自信を持って取り組めるようになるでしょう。また、利用者と接するなかで得られた情報やケア実践がうまくいった事例などを共有し合うことで、サービスの質を高めていくことも可能です。
業務外でのコミュニケーションも大切にする
休憩時間や勤務後など業務以外の場面でのコミュニケーションも大切です。業務とは関係のない話題は、年齢や立場にかかわらず気軽に会話しやすく相互理解を深めるきっかけにもなります。その結果、業務中のコミュニケーションも円滑になり、効率的な業務運営につながります。
情報共有ツールの導入
情報共有ツールなどのICTを活用することで、職員間の情報伝達がスムーズになります。例えば、チーム専用のチャットアプリやプロジェクト管理ツールを利用することで、重要な情報をリアルタイムで共有可能です。これにより、業務の効率化が図れるだけでなく、ストレスの原因となる情報の行き違いを減らすこともできます。
フィードバックの仕組みを作る
先輩職員や同僚からフィードバックを受ける仕組みづくりも効果的です。定期的にお互いの業務を評価し合うことで、良い取り組みは真似をし、改善が必要な部分はフォローしあうといったことができ、職場全体でサービスの質を高めることに繋がります。
リーダー層の率先したコミュニケーションが職場の士気を高める鍵!

職員間のコミュニケーションが改善し業務に専念できる環境が整うと、サービスの質も高まりますし職員自身のモチベーションにも好影響です。特に、リーダー層や先輩職員が率先してコミュニケーションの向上に取り組む姿勢が、より良い職場を作る鍵となるでしょう。
豊中市介護保険事業者連絡会としても、特養やグループホームのリーダー層を対象に「職場のコミュニケーション改善」や「部下の褒め方・叱り方」などについて学ぶ研修会を行いました。今後も介護保険事業者の皆さんにとって役立つ情報発信や機会づくりに努め、ともに地域福祉への貢献を目指してまいります。
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