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2026.01.08

「生活保護=介護保険は使えない」は誤解?

目次

仕組みと現場対応をやさしく整理(増補版)

「生活保護の方は介護保険が使えない」と耳にすることがありますが、これは誤解です。生活保護には8つの“扶助”があり、その一つである介護扶助が、介護サービスの費用を**原則・現物給付(本人負担なし)**でまかないます。つまり、必要な介護サービスは利用できるのがルールです。(厚生労働省)


扶助の種類と介護扶助の位置づけ

生活保護の扶助は「生活・住宅・教育・医療・介護・出産・生業・葬祭」の8類型。うち介護扶助は、訪問介護や通所、福祉用具・住宅改修、施設サービスなど、介護保険でカバーされる領域と重なる費用を公費でまかないます(現物給付)。一次情報は厚労省の制度ページ・概要資料を参照してください。(厚生労働省)


みなし2号を含む“年齢×保険加入”の考え方

  • 65歳以上:介護保険第1号。本人の自己負担分は介護扶助で補われ、実質負担は0円が基本。(厚生労働省)
  • 40~64歳で医療保険加入あり:介護保険第2号。同様に自己負担分は介護扶助で補填。(厚生労働省)
  • 40~64歳で医療保険未加入(生活保護により無保険):介護保険の第2号要件(=医療保険加入)を満たさず、「被保険者以外」として介護扶助の現物給付で対応します。現場では俗に「みなし2号」と呼ばれますが、公式文書上は“被保険者以外の者”として取扱いが示されています。(厚生労働省)

補足:第2号の定義そのものは「40~64歳の医療保険加入者」である点が重要です。ここを外れると、給付は介護保険ではなく介護扶助が主体になります。(厚生労働省)


申請から利用までの基本フロー

  1. 生活保護の相談・申請
     収入・資産状況の確認を経て保護決定。決定後はケースワーカーが担当となります。(厚生労働省)
  2. 介護ニーズの確認(要支援・要介護の認定)
     通常は介護保険ルートで認定・給付。被保険者以外の場合は、介護扶助の現物給付として福祉事務所の関与が強くなります。(厚生労働省)
  3. 計画作成・サービス開始
     被保険者の場合は居宅介護支援計画(写し添付が要件)、被保険者以外の場合は申請時添付を不要とする特例があります(ただし決定に際して計画は必要)。誤解しやすいポイントなのでマニュアル明記を。(厚生労働省)

事業所が押さえる実務ポイント(チェックリスト)

  • 指定の確認:2014/7/1以降、**介護保険法の指定等があれば生活保護法の指定介護機関に“みなし指定”**される制度が導入されています。古い指定や例外の扱いは自治体案内で確認。(kaigotsuki-home.or.jp)
  • 請求ルート介護扶助は現物給付。保険請求と扶助請求の突合が必要になる場合に備え、給付割合・期間・過誤時の手順を手順書化。(厚生労働省)
  • 計画の妥当性:生活保護は「最低限度の生活」保障。**必要性の根拠(生活機能・見守り要件・他施策の活用状況)**を記録して、過大サービスと誤解されないように。(厚生労働省)
  • 自己負担の説明原則ゼロでも、食費・居住費等の日常生活費相当は個別確認が必要。初回説明時に負担の有無一覧を提示すると誤解を防げます。(厚生労働省)
  • 連絡体制:ケアマネ⇄事業所⇄ケースワーカーで、計画作成前・変更時・長期不在・入退院時の連絡基準を文書化。(厚生労働省)

現場で誤解しやすい“NG/OK”例

  • NG:「被保険者以外だから計画は不要」
    OK:申請時添付を不要とする運用があるだけで、決定に際して計画は必要。(厚生労働省)
  • NG:「生活保護の人は全部現金給付」
    OK介護は現物給付が原則(事業者に直接支払い)。(厚生労働省)
  • NG:「40~64歳なら誰でも第2号」
    OK第2号の前提は医療保険加入。未加入は“被保険者以外”として介護扶助が軸。(厚生労働省)

ミニFAQ(一次情報で確認しやすいポイント)

  • Q:第2号の対象は誰?
    A:「40~64歳の医療保険加入者」。被保険者の範囲は厚労省の最新リーフレットで定義が明確です。(厚生労働省)
  • Q:生活保護の介護費用は誰に支払われる?
    A:介護事業者へ直接支払われる(現物給付)。(厚生労働省)
  • Q:事業所は別途“生活保護の指定”が必要?
    A:2014/7/1以降はみなし指定が導入。自所の指定履歴・例外の有無は自治体案内で確認を。(kaigotsuki-home.or.jp)

まとめ

生活保護の方も、介護保険の仕組みと介護扶助を組み合わせれば、必要な介護に負担なく到達できます。事業所に求められるのは、①指定・請求の正確な理解、②ケースワーカーとの連携、③必要性の根拠づけ。誤解を丁寧にほどき、途切れないケアラインを運用で支えることが、現場の最重要ミッションです。
一次情報(詳細はこちら): 生活保護制度全体/介護扶助運営要領・疑義解釈/第2号被保険者の定義。(厚生労働省)


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