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2025.10.22

【介護ロボット】介護ロボット導入時の職員トレーニングと利用者への説明方法

「介護ロボットを導入しても、なかなか現場で使われない…」  

そんなお悩みはありませんか?

しかし、ロボットを導入するだけでは十分な効果は得られません。重要なのは、職員が“使いこなせる”ようになるためのトレーニングと、利用者やご家族に納得・安心してもらうための説明を行うことです。

今回は、実際の現場でも活用されている研修や説明方法のポイントを4つご紹介します。

目次

①【準備編】導入前にやっておくべき2つのこと

● 現場ニーズの整理

まず必要なのは、施設内のどの業務で介護ロボットを使いたいのか、現場の声をもとに目的を明確にすることです。

たとえば、

・夜間の見守りが手薄なので見守り支援ロボットを使いたい

・トランスファー(移乗)のたびに腰を痛める職員が多いので移乗支援ロボットを検討したい

というように、「何のためにロボットを使うのか」をはっきりさせることで、導入後の混乱を防げます。

● メーカーとの事前調整

機種によって機能や操作性が大きく異なるため、メーカーと導入目的を共有し、必要に応じてデモ機を試すこともおすすめです。現場に合わない機種を選んでしまうと、定着せず「使わなくなったロボット」になってしまうリスクもあります。

②【研修編】現場で使えるようにするためのステップ

介護ロボットの導入が失敗に終わってしまう大きな原因の一つが、「現場で使いこなせない」ことです。そこで、トレーニングは段階を踏んで丁寧に行いましょう。

● 初期研修:まずは触って慣れる

操作に不安を持つ職員も少なくないため、初期段階では実際に触れる機会を設けることが大切です。

・ボタン操作やセンサーの反応を確認

・機器の充電やメンテナンス方法の確認

・実際のケア場面での動作確認(例:ベッドから車椅子への移乗時)

このとき、「マニュアルを読むだけ」「座学で知識だけ得る」にならないよう、必ず実践の時間を取ることがポイントです。

● 中期研修:活用事例を共有する

導入後しばらく経つと、うまく使いこなしている職員とそうでない職員の差が出てきます。そのため、定期的に事例共有の場を設けることが効果的です。

たとえば、

・「夜間見守りロボットでアラートの精度が上がり、ナースコール対応が減った」

・「移乗支援ロボットで腰痛が軽減し、休職が減った」

といった現場の成功体験を可視化することで、他の職員のモチベーションアップにもつながります。

● 継続研修:リマインドとアップデート

ロボットの機能更新や運用ルールの変更に応じて、定期的な振り返りやフォローアップ研修も行いましょう。特に新しく入職した職員にも対応できるよう、研修動画のアーカイブ化や操作マニュアルの掲示など、継続的に学べる環境を整えておくと安心です。

③【説明編】安心して受け入れてもらうための伝え方

ロボット導入に対しては、利用者さんやご家族が『”不安感”や”拒否感”』を持つことも少なくありません。納得・安心してもらうには、丁寧な説明と対話が欠かせません。

● 導入の目的を具体的に伝える

「完全に機械に任せるのではなく、職員のサポートとして導入する」ことを強調しましょう。

例:

・「見守りロボットで夜間の安全を強化し、職員もより素早く対応できるようになります」

・「移乗ロボットを使うことで、職員の腰の負担を減らし、ケアの質を長く保てるようになります」

● 利用者目線でのメリットを伝える

「安心」「安全」「快適さ」など、利用者にとっての直接的なメリットもセットで伝えると理解が深まります。

例:

・「転倒の危険を減らし、夜間も安心してお休みいただけます」

・「職員が力任せに抱えることがなくなり、より丁寧な対応ができます」

● 実物を見せて説明する

可能であれば、実際のロボットをお見せしながら説明しましょう。見えないものへの不安は想像で膨らむため、視覚的に納得していただくことが効果的です。

④【定着編】ロボットを使い続けていく工夫

導入して終わりではなく、運用の中で生じる疑問や不安に迅速に対応する仕組みを作っておくことも大切です。

・メーカーや代理店のサポート窓口の共有

・現場内に「ロボット担当者」を設置

・月1回のロボット活用ミーティングの実施

こうした体制があることで、「ロボットに関して相談しやすい空気」が生まれ、継続的な活用にもつながります。

おわりに

介護ロボットは、導入すればすぐに業務改善できる魔法の道具ではありません。大切なのは、

「ロボットを活かす人=職員」と「受け入れる人=利用者・家族」

に寄り添った研修・説明・フォロー体制を整えることです。

トレーニングと丁寧な説明があってこそ、ロボットは現場で本当の力を発揮します。ぜひ、現場の声を大切にしながら、自施設に合った形での導入・運用を進めてみてはいかがでしょうか。

まずは小さな一歩からでもOKです。

1台の導入、1ユニットのテスト運用でも構いません。

「導入してよかった」と感じられるような体験を、ぜひ現場の職員と一緒に作っていきましょう。

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