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〒561-0881
豊中市中桜塚2-25-12-205

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介護業界の離職率は、厚生労働省の調査によると毎年およそ14〜15%前後で推移しています。全産業平均の約9%を上回る水準であり、特に若年層の離職率が高いことが特徴です。3年以内に職場を変える職員も少なくなく、「採用しても定着しない」という悩みは全国共通の課題です。
しかし同じ介護業界でも、離職率が一桁台にとどまる安定した事業所も存在します。つまり、“介護業界だから辞める”のではなく、“職場のあり方によって辞める人が減る”のです。
なぜ同じ業界で結果に差が出るのか。その要因を探ることで、「辞めない職場」づくりのヒントが見えてきます。
離職理由の上位には、必ず「人間関係」と「指導・育成体制への不満」が並びます。一見、別の問題のようですが、この二つは密接に関係しています。
介護職はチームワークが欠かせない仕事です。新人が安心して働けるかどうかは、「周囲に頼れる人がいるか」「教えてもらえる環境か」に左右されます。ところが、現場が忙しいあまり、教育の仕組みが整わず、“その日できる人が教える”という状況になると、指導のばらつきやストレスが生まれやすくなります。
また、ベテラン職員の中には「自分の時代はもっと厳しかった」という意識から、知らず知らずのうちに新人に過度な期待や圧力をかけてしまうケースもあります。こうしたすれ違いが「人間関係の悪化」として表面化し、離職につながることも少なくありません。
つまり、人間関係のトラブルの多くは、実は育成体制の欠如から始まっているのです。
離職率の低い事業所には、共通する3つの要素があります。
日々の業務連絡だけでなく、「ありがとう」「助かりました」といった声が自然に交わされる職場は、心理的安全性が高く、チームとしての一体感が生まれます。小さなコミュニケーションの積み重ねが、孤立を防ぎ、信頼関係を育てます。
「できる人が教える」だけでは属人的になります。マニュアルやOJTシート、動画マニュアルなど、誰が教えても同じ成果が出せる仕組みを整えている職場ほど、ストレスが少なく、指導者側の負担も軽くなります。
「この仕事を続けたら、どんな未来があるのか」が見える職場は強いです。等級制度やキャリアパス、資格取得支援などを通じて、職員が自分の成長を実感できるようにすることが定着率向上につながります。
離職率を下げる取り組みは、制度や給与だけでなく、日常の関係性を見直すことから始まります。
ただし、形だけ取り入れると逆効果になるケースもあります。
たとえば、「ありがとうを言い合う文化」や「月1回の振り返りミーティング」は、職場の風通しを良くする有効な手段ですが、形式的に行われると“言わされている感”や同調圧力を生むリスクもあります。特に入社間もない若手職員にとっては、「場の空気を壊せない」「無理に感謝を言わないといけない」というプレッシャーになることもあります。
大切なのは、“やること”ではなく“どう伝わるか”。
たとえば以下のように工夫することで、より自然で参加しやすい仕組みにできます。
これらは小さな工夫ですが、職員が“安心して自分のペースで関われる”環境をつくることができます。
その安心感が、チームへの信頼と定着意欲につながります。
また、管理者自身が「ありがとう」「お疲れさま」を自然に発信できる雰囲気をつくることも大切です。リーダーの言動は職場全体の空気を左右します。形式的なルールより、日常の一言にこそ職場文化が表れるのです。
介護現場の離職率の高さは、待遇や業界構造の問題だけでなく、「人間関係」と「育成環境」の設計に深く関わっています。
働きやすい職場とは、制度や仕組み以上に、人を大切にする空気がある場所です。
「無理をさせない」「話を聴く」「感謝を自然に伝え合う」。
そうした日常の積み重ねが、結果として「辞めない職場」をつくり、利用者へのより良いサービスにもつながっていきます。
